2021.11.30

税理士 小山 寛史

【パターン別】相続税の2割加算の対象者

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はじめに

相続税の2割加算という制度をご存じでしょうか?

この制度は被相続人の一親等の血族及び配偶者以外の人が財産を取得した場合は相続税が20%も増額されるという制度です。

2割加算の制度を理解せずに孫等に財産を相続させると思わぬ税金負担が生じることになりますので、 ご自身に不利な制度はしっかり理解しておきましょう。

なぜ相続税が20%も加算されるのか?

そもそもなぜ相続税が2割も加算されることになっているのでしょうか?

相続税の2割加算制度の趣旨は、財産を相続した人が被相続人と血縁関係の疎い人やまったく血縁関係のない人である場合に、偶然性が高いことと被相続人が一世代飛ばして孫に直接財産を遺贈することにより相続税を一回免れることを防ぐためのものです。

相続税の2割加算とは?

相続税の2割加算とは、「被相続人の1親等の血族及び配偶者以外の者が財産を取得した場合は、その財産を取得した者の相続税に20%相当額を加算する」制度です。

例えば、被相続人の孫や兄弟姉妹が典型的な例です。

もちろん全く血縁関係のない者や人格のない社団等への遺贈なども2割加算の対象となります。(法人への遺贈は後ほど解説します。)

なお、一親等の血族とは被相続人の子または父母のことです。

また、被相続人の一親等の血族であれば、相続放棄、欠格、廃除となった「元」相続人でも遺贈により財産を取得した場合でも20%の加算は行いませんので注意して下さい(相基通18-1)。

パターン別 相続税の2割加算の判定

  • ①子供、配偶者、父母
  • 対象外
  • ②兄弟姉妹
  • 対象
  • ※最も典型的なパターンの一つです。
  • ③孫
  • 対象
  • ※養子縁組している、いわゆる孫養子も対象となります。
  • ④代襲相続している孫
  • 対象外
  • ※被相続人より子供が先に亡くなって孫が代襲相続人となっている場合は2割加算の対象外となっています。
  • ⑤甥・姪
  • 対象
  • ※被相続人の兄弟姉妹自体がそもそも2割加算の対象なので当然にその子供である甥と姪も2割加算の対象となります。
  • ⑥法人
  • 対象外
  • ※法人は相続税の対象外となります。その代わりに法人税が課税されます。また、個人から法人へのみなし譲渡としてさらなる負担が生じる可能性があるので法人への遺贈は余程のことがない限りおすすめしません。
  • ⑦養子・養親
  • 対象外
  • ※養子・養親は一親等の血族にあたるので2割加算の対象外となります。いわゆる被相続人の直系卑属である養子、いわゆる孫養子については2割加算の対象となりますのでご注意ください。
  • ⑧配偶者の連れ子
  • 対象
  • ※養子縁組をしていれば血族となりますが、それ以外は2割加算の対象です。
  • ⑨内縁の妻
  • 対象
  • ※実態は一緒に住んでいても血縁関係の無い方が財産を相続した場合は2割加算の対象となります。

おわりに

本記事では相続税の2割加算について、パターン別に解説を行いました。

相続対策の一環として遺言で孫へ遺贈するパターンも見受けられますが、このように相続税法では一世代飛ばしなどの相続については厳しく取り締まっているのが現状です。

したがって、遺言で相続人以外へ遺贈を行う場合には十分相続税の2割加算について検討を行うように注意してください。

福岡相続ステーションでは1時間の初回無料相談を行っておりますので、是非お気軽にお問い合わせください。

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