2023.11.02

空き家住宅特例の令和5年度税制改正点について

税理士 小山寛史
税理士 小山寛史

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はじめに

 居住用不動産を相続したけれど、誰も住む人もいないので売却しようかと考えていませんか?

 その売却の際に税金上メリットのある空き家譲渡特例をご存じでしょうか?

 この特例は、相続による空き家の発生を抑制するために平成28年度税制改正で創設されました。

 相続人が相続や遺贈により取得した空き家の建物や敷地を売った場合に、譲渡所得から3000万円を控除できる特例です。

 空き家の発生の抑制に引き続き取り組んでいく必要があるということから、この特例について令和5年度税制改正が行われました。

 この記事では、令和5年度税制改正点について解説させていただきます。

改正前の空き家住宅特例とは?

 相続や遺贈により取得した空き家の建物や敷地を、平成28年4月1日から令和5年12月31日までの間に売って、要件に当てはまるときは、譲渡所得の金額から最高3,000万円まで控除することができます。

どのような建物や土地が対象?

相続開始の直前において被相続人が居住していた建物で、次の3つの要件すべてに当てはまるものが対象です。

  • 昭和56年5月31日以前に建築されたこと
  • 区分所有建物登記がされている建物(マンションなど)でないこと
  • 相続の開始の直前において被相続人以外に居住をしていた人がいなかったこと

 なお、要介護認定等を受けて老人ホーム等に入所するなどの理由で、相続開始の直前に居住されていなかった場合でも、一定の要件を満たすときは特例の対象となります。

 また、土地については、土地の上に存する権利(借地権など)も対象となります。

どのような譲渡が対象?

  • 売った人が、相続や遺贈によって建物と土地を取得したこと
  • 相続から譲渡まで事業の用や貸付、居住の用に供していないこと
  • 相続開始日から起算して3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること
  • 譲渡代金が1億円以下であること

   ※譲渡する土地等を他の相続人が売却している場合などは、その売却代金も含めて1億円以下かどうか判定しますので、注意が必要です。

  • 次のイまたはロの売却をしたこと

  イ 相続や遺贈により取得した建物を売るか、建物とともに土地等を売ること
    (建物については、売る時に基準にあてはまる耐震リフォームをしていること)
  ロ 相続や遺贈により取得した建物の全部の取壊しをした後に土地を売ること

  • 親子や夫婦など特別の関係がある人に対して売ったものでないこと

留意事項

  • 売った建物や土地について、相続財産を譲渡した場合の取得費の特例や収用等の場合の特別控除など他の特例の適用を受けていないこと
  • 被相続人が住んでいた建物や土地の一部を他の相続人が取得している場合は、その相続人に対して、譲渡をしたことなどを通知しなければなりません

令和5年度税制改正による変更点

適用期限の延長

 適用期限が、令和5年12月31日から令和9年12月31日まで4年延長されました。

対象譲渡の拡充(令和6年1月1日以降の譲渡から変更)

 これまでは、売る人が、売るまでに耐震リフォームや取壊しをすることが条件でした。

 しかし、このことが負担となって、空き家の活用がすすまない一因ともなっていました。

 そこで、このような負担を解消するため、売った年の翌年2月15日までに耐震基準を満たしていたり、取壊しが完了している場合には特別控除を適用できることとなりました。

相続人が3人以上の場合の控除額の引下げ(令和6年1月1日以降の譲渡から変更)

 これまでは、相続や遺贈でその土地や建物を取得した相続人が複数でも控除額はそれぞれ3000万円でしたが、改正後、3人以上の場合は控除額がそれぞれ2000万円に引き下げられます

おわりに

 いかがでしたか?この記事では、

  • 空き家譲渡特例の令和5年度税制改正点 

についてご説明いたしました。

 この特例については要件が細かく、難しいと感じられる方も多いのではないのでしょうか。

 譲渡所得の申告については、専門家に依頼されることをおすすめします。

 相続等に関する無料相談を行っていますのでお気軽に福岡相続テラス(税理士法人アーリークロス)にご相談下さい。

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