2023.07.20

【土地の評価方法】私道の評価について

税理士 小山寛史
税理士 小山寛史

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はじめに

お持ちの土地の中に私道はありますか?

私道とは個人または団体等が所有している道路のことで、国や地方公共団体が所有している道路は公道と呼ばれます。

私道の使われ方もいくつか種類があり、使われ方によって相続税評価が変わってきます。

今回は私道の評価についてご紹介します。

私道とは?

はじめにもお伝えしましたが、私道とは個人または団体等が所有している土地を道路として使用しているものをいいます。

財産評価を行う上での私道

財産評価を行うにあたっての私道は下記の2種類に分類します。

以下国税庁HPより:私道の評価(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hyoka/4622.htm)

 ①公共の用に供するもの
  例えば、 通り抜け道路のように不特定多数の者の通行の用に供されている場合。

 ②専ら特定の者の通行の用に供するもの
  例えば、 袋小路のような場合。


上記の図のように 誰でも通れる道なのか、特定の人たちだけが通れるのかで考えると分かりやすいかもしれません。

評価方法

①公共の用に供するもの

 この場合、私道の価額は評価しないことになっています。(財産評価基本通達24)  国税庁HP

②専ら特定の者の通行の用に供するもの

 上記に該当する私道の価額は、その宅地が私道でないものとして路線価方式(※1)または倍率方式(※1)によって評価した価額の30パーセント相当額で評価します。

倍率地域にある私道の固定資産税評価額が私道であることを考慮して付されている場合には、その宅地が私道でないものとして固定資産税評価額を評定し、その金額に倍率を乗じて評価した価額の30パーセ ント相当額で評価します。

※1 各評価方式にについては下記コラムをご参照ください。

 ▼路線価方式についてのコラム
 https://www.earlycross.co.jp/souzoku/rosenka-mikata/

 ▼倍率方式についてのコラム
 https://www.earlycross.co.jp/souzoku/totinohyoukahouhoubairitutiikinobaai/

注意が必要なポイント

 隣接する宅地への通路として専用利用している路地状敷地について


 ・ 私道に含めず、 隣接する宅地とともに1画地の宅地として評価します。
  ※国税庁HP:私道の用に供されている宅地の評価[https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/hyoka/04/05.htm]

 ・ 間口距離の取り方
  隅切りされた土地の横にある私道を評価する場合の間口距離は隅切り部分を含めません
  ▼間口距離の取り方についてのコラム
  https://www.earlycross.co.jp/souzoku/tochihyoukaniokerumagutikyorinotorikata/

 ・ 私道に路線価が設定されている場合は?

 (算式)正面路線価×奥行価格補正率×間口狭小補正率×奥行長大補正率×0.3×地積=私道の価額

なお、その私道に設定された特定路線価を基に評価(特定路線価×0.3)しても差し支えありません

※特定路線価とは、税務署に申請することで路線価のついていない道路に対して路線価を設定したものを言います。

おわりに

いかがでしたか?この記事では

・ 私道について
・ 私道の評価
・ 注意が必要なポイント

についてご説明いたしました。

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